40代社会人大学院生、博士を目指す。

岡山を拠点とする年齢的にも経済的にも余裕のない社会人が、少しでも研究実績を積み上げようとあがいています。

2024年に達成すること+2023年の振り返り

2023年の年頭目標は達成できたのか 達成できたことにする。 2023年の年頭目標はブログには書いていなかったが、博士論文を完成させることだった。それ以外もあったような気もするが失念した。 博論は苦労しながらも完成させた。 2024年の目標 1.書籍のある程…

博士論文を提出した。完成までの終盤の1年間で効果的だったこと。

2023年も終わりに近づく頃、博士論文を提出した。完成までに6年近くを費やした。 途中、特に後半は何十回もあきらめかけた。断念しかかった要因は大きく分けて二つある。一つは自分の研究能力の限界を思い知らされたこと。これだけ時間をかけてもこの程度の…

2022年に達成すること+2021年の振り返り

年に1〜2回の更新になっているが、今年も目標と振り返りを。 2021年の年頭目標は達成できたのか knada.hatenablog.com 1. 博士論文完成の目処をつける △ 大幅に遅れているが、一応、最終形は見えつつある状態。現在、博士論文の進捗状況は60%。 2. 1月に論…

論文がリジェクトされたダメージは失恋と同じくらいか

届いた封筒を開けたら提出した原稿がそのまま入っていて、その上にはA4の書類が1枚。 「投稿された論文は受理できません」 以前投稿した論文は受理されなかったらしい。査読すらされなかったのもつらいが、その理由が分からないことがなおつらい。修正の方向…

2021年に達成すること+2020年の振り返り

364日ぶりのブログ。後で見返すためにも、昨年の確認と年頭の目標は記録しておきたい。 2020年の年頭目標はどうなったか knada.hatenablog.com 1. 5月に論文投稿 △ 投稿した。ただし、できたのは9月。新型コロナウイルスの影響で予定していた4月に資料調査に…

2020年に達成すること(+2019年の振り返り)

2020年になって2日目が終わろうとしている今。2019年の振り返りと2020年度に達成することを掲げておきたい。 2019年の年頭目標はどうなったか knada.hatenablog.com 1. 2月中に論文投稿 ◯ 4月初旬になったが、論文を投稿した。査読もパスし、現在は掲載待ち…

社会人大学院生が、どうやってモチベーションを維持し、研究時間を捻出しているのか。

昨日、twitterのタイムラインで流れてきたこの記事。 社会人大学院生のたでぬーさんが、毎日の仕事に追われるなかで、いかにして研究時間をひねり出しているのか。 note.mu 私は大学院の博士課程に通い始めてすでに1年半が経過した。博士論文を書き上げるた…

メモがあるからこその資料的価値-「よみがえる沖縄1935」@立命館大学国際平和ミュージアム

4/13から始まったKYOTOGRAPHIE。毎年GW前後の時期に京都市内各所で写真を展示するイベントで、タイミングがあえば見に行くようにしている。お金かかってるなー、と感じるだけあって会場での見せ方や設営のセンスがいい。 今年、とりあえず「よみがえる沖縄19…

4月から大学院に通うことを決めた40代の友人。決断までの最大の障壁は成功してる今の事業だった。

先週、同年代の友人Kと夕食を共にした。彼が院試に合格したことを祝うささやかな祝宴である。 Kは芸大を卒業後、各地を転々としながらアーティストとしての活動を続けてきた。数年前、岡山県内のある地方に移住し、現在はひとりでカフェを営み、同時に作品も…

2019年に達成すること(+2018年の振り返り)

年も明けてすでに2週間経過したが、2019年に達成することを掲げたい。 その前にまずは2018年の年頭目標を振り返ってみる。 2018年の年頭目標はどうなったか knada.hatenablog.com 1 上半期に論文(論文03)投稿 ○ 結果的には10月になったが無事論文を投稿した…

2018年 お気に入りの本3冊

2018年も12月30日になった。昨年に引き続き、今年読んだ本の中で特に気に入っている3冊を紹介したい。(自分の専門分野を除く) 『はじめての沖縄』(岸 政彦) 対象のモヤモヤを、モヤモヤのまま捉えようとするスタンスが岸政彦さんの魅力だと思う。 それは…

2018年 満足度の高かった展覧会

2018年も終わりに近づいているので、昨年に引き続き、1年間に訪れた展覧会のうち、よかったものを振り返ってみる。ただ、今年は例年に比べて展覧会を観ていないうえ、印象に残るものも少なかったのでふたつのみ。 「石内 都 肌理と写真」@横浜美術館 ひとつ…

広く研究への門戸が開かれているのが、奨励研究ではなかったのか。

平成31年度科研費(奨励研究)の変更点 科研費の公募が始まっている。 私は研究機関に所属していない(研究者ではない)ので、これまで応募できたのは、奨励研究のみである。しかし、今回の公募の変更点をみると、もしかすると私は対象ではないような気もし…

大学院に合格したが、得体の知れない何かに身体を絞られているような感覚が続いている

大学院(博士後期課程)に合格した。4月から約20年ぶりに大学に通うことになる。 半年前に想像していたのは、3月はやる気に満ち溢れて、研究へのモチベーションも高い状態が続く自分の姿。しかし、現実はまったく違っていた。 得体の知れない何かに、内蔵か…

傷んだ財布を撮影したい衝動に駆られた。「石内 都 肌理と写真」@横浜美術館

5年前に財布を買って以来のみなとみらい みなとみらいの駅で降りたのは、ほぼ5年ぶりだろうか。 当時、仕事で横浜を頻繁に訪れていたにもかかわらず、中華街にも山下公園にも行ったことがないという私を友人が案内してくれた。よく晴れた秋の週末で、駅も山…

センター試験の当週、晴れて受験生になることができた。

昨日からネット上をにぎわせているムーミンの話題で、今週末がセンター試験ということを知った。 www.huffingtonpost.jp 私も晴れて受験生に 私もかつてはセンター試験を受ける受験生だったのだが、実は晴れて再び受験生になることができた。 「何、分けわか…

2018年に達成すること(+2017年の振り返り)

元日なので、今年も今週のお題「2018年の抱負」に絡めて2018年に達成することを掲げたい。 と、その前に2017年の振り返りから。 2017年の年頭目標はどうなったか knada.hatenablog.com 1 新規論文1本投稿 × 達成できず。この論文(論文02)は書きかけのまま…

2017年 満足度の高かった展覧会 ベスト3

2017年最後の日なので、今年訪れた展覧会のうち個人的なベスト3を。 私は岡山在住ということもあり、中四国、近畿の展覧会を観る機会が多いので、どうしてもその中から選ぶことになってしまうが。 「志賀理江子 ブラインドデート」@丸亀市猪熊弦一郎現代美術…

2017年 お気に入りの本3冊

2017年に読んだ本のうち、お気に入りの3冊を。 2冊は今年発行ではないうえ、1冊も文庫化された本なので「何を今さら」という声もあるかもしれないが。 断片的なものの社会学(岸 政彦) タイトルからは学術書寄りにみえるが、文章はかなり読みやすい。 読み…

不満足なままで迎えた研究計画書の提出期限

先週、11月29日から30日朝にかけて徹夜した。仮眠も取らない徹夜は2年ぶりくらいだろうか。 翌日の仕事はなんとか乗り切れたが、翌々日まで寝不足感が残ってしまった。30代はここまでダメージが残らなかったのに……。 徹夜したのは11月末日締切という研究計画…

目の前が海の無人駅。さらにコーヒーが加わって充実感増大。@下灘珈琲(愛媛県伊予市)

単線の線路と屋根とベンチしかない下灘駅。ないだけに眼前の海が広く見渡せるうえ、沈むまで夕日を眺め続けることができることで人気の場所。最近は外国人観光客も多い。 無人駅でこれだけ人を集められるという、驚くべき観光地である。 その下灘駅のすぐそ…

研究発表はうまくいかなかったが、それでも発表を引き受けたことにはメリットがあった。

先週の日曜日、とある研究会で研究発表をした。 4年前に書いた論文を基に分析対象を広げてさらに大きな論を展開する目論見だったが、分析に見合う資料やデータが得られず、結果的に論文の再検討に近い発表になった。 準備段階で改めて自分の書いたものを読む…

尾道と百島で強烈なメッセージを受け取る。「CROSS ROAD 2」@アートベース百島ほか

先日、昼前に岡山を出て友人と尾道(広島県)へ向かった。現在開催中の「CROSS ROAD 2」を観るのが目的だ。 岡山から尾道までの所要時間は1時間と少し。車さえあれば気軽に行ける距離である。 駅近くの駐車場に車を停めて、港近くにある西御所県営上屋3号倉…

京都帝国大学の自負とプライド「火焔型土器と西の縄文」@京都大学総合博物館

この秋、京都の展覧会は「国宝」展(京都国立博物館)の話題でもちきりだが、京都大学総合博物館でもひっそりと国宝が展示されている。その国宝とは、縄文土器。特に造詣が美しい火焔型土器と呼ばれる土器である。 www.museum.kyoto-u.ac.jp 昨年、国学院大…

欧米から借りてきた理論や方法論は必要なのか?世界で注目を浴びる国産ゲームの現状から思うこと。

一線で活躍する40代ゲームクリエイター(ゲームディベロッパー)の座談会。ある時期、ガラパゴス化して海外から取り残されそうになった国産ゲームだが、海外向けにシフトしてもそんなものは求められていない、という話。 とかく国際化を叫びがちな身近な学問…

川のまち・広島で丹下健三の企図を確認し、キング軒の汁なし担々麺を食べる

ほぼ15年ぶりに広島を訪れた。 昨年読んだ『「戦跡」の戦後史』で書いてあることを自分の目と足で確認したかったからである。それは、戦後しばらく経つと原爆ドームは取り壊しの対象であったが、その後保存されることになった、というもの。 なかでも、原爆…

「トポグラフィ」と吉野ヶ里遺跡

気になる記事を読んだのでメモがてら思いついたことを書いておく。 (はてブでブックマークしてもevernoteにメモしても後で見直すことが少なく、ブログに残しておくことが一番目につく、という意味もある) 10plus1.jp 用語の意味するところの分野間での差異…

今の大学院進学に求められる第一条件は研究に対する姿勢らしい

先日、某大学の教員Kさんのもとを訪ねた。 Kさんと私は同世代。初めて会ったのは学生時代だが、以来20年間は学会等で顔を合わせば(数年に一度)あいさつを交わす程度の、決して深いとはいえない関係である。 春の終わりにKさんにメールを送り(アドレスは大…

これからも書く以上は定期的に読み直したい。『書くことについて』(スティーヴン・キング)

藤村シシンさんのこのツイートをTLで見た翌日の昼休み、書店で『書くことについて』を購入した。(元の本は『On Writing: 10th Anniversary Edition: memoir of the Craft』とのこと) 書くにしても話すにしても、言語化する作業に行き詰まったらこの本を読…

しょっぱい枝豆のような感情が残る夜

今日の午後、パソコンに向かって仕事をしていると、10歳近く年上(50歳と少し)の男性から電話がかかってきた。会社は異なるが、たまに一緒に仕事をする先輩である。 仕事の話かな、と思って電話に出ると「今晩、時間あるか?」との質問。さほど急ぎの用件も…