今年の仕事が始まりました。
まずは、昨年中に書いて寝かせておいた原稿を推敲し、若干の手直しをして編集の方へ送りました。雑誌の刊行に合わせて書いている原稿ですが、今回の内容は研究テーマに近いものです。日々の仕事の9割以上は研究とはまったく関係ないので、今回のようなケースは、仕事でも研究でも一歩前に進むことのできるありがたい依頼です。一石二鳥ともいえるでしょう。
図書館で古い資料を引っ張り出してきてあれこれ調べ、そこで得た新しい知見を原稿に盛り込みました。この新しい知見というのがとてもおもしろいコトで、図書館で資料をめくる度に気分も高揚したのを覚えています。高揚感を保ったまま原稿執筆に移ったので順調に筆は進み、進みすぎて制限字数を大幅に超えるほどでした。
この原稿が独りよがりにならないよう、今から編集のチェックを受けますが、この過程は毎度のことながらとても勉強になります。内容にどれだけ新事実が含まれていても、本を買っていただくお客さんに伝わらないとダメなのです。買おうと思ってもらえないとダメなのです。論文と決定的に違うのはここでしょう。
とはいえ、得た知見をわずか数千字の記事に終わらせるのではなく、諸々を補強して論文にする作業が必要です。研究を前に進めるためには。