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独り身の40代、大学院進学と博士を目指す。

岡山を拠点とする年齢的にも経済的にも余裕のない社会人が、少しでも研究実績を積み上げようとあがいています。

モノクロ写真が発する物語性のある光「大原治雄写真展」@高知県立美術館

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モノクロ写真の光の表現に驚きました。

 

久しぶりの完全休日だったので、高知県立美術館で「大原治雄写真展」を観てきました。

高知出身の大原治雄は、戦前、移民としてブラジルに渡り、その後一度も日本に戻ることはなかったそうです。農場経営の傍ら、写真を始め、後にブラジルで高く評価されたとのこと。今回の展覧会は、大原治雄のモノクロ写真がかなりの点数展示されています。

初期の農場の写真、アーティスティックな写真、後に移った市街地の写真、家族の写真、の大きく4パートに分かれています。

特に印象に残ったのは農場の写真です。手伝いの合間に遊ぶ子どもや耕作された広い土地、とうもろこしなど、ブラジルに渡って開拓を進めつつあった1930〜40年代を中心とした風景の数々。写真から発せられるとてつもなく明るい光は、相当に苦労したであろう当時の状況を感じさせません。

また、その光の表現によるのか、1枚1枚の写真が物語を紡いでいるように見えるのです。静止画なのに動画を観ているような。そのため、1枚の写真の前で立ち止まってしまい、なかなか次の写真に移ることができません。

 

大原治雄は、2015年放送のNHKの番組で一般には初めて日本で紹介されたそうですが、これほどの写真家が祖国でほとんど知られていなかったのは意外です。今後、伊丹市立美術館、清里フォトアートミュージアムに巡回するとのこと。近畿や山梨の多く方にも大原治雄の写真に触れていただきたいと思います。

 

1階のミュージアムショップには写真集が置いてありました(今回の展覧会に合わせて発行?)。写真集の掲載写真は、写真を所蔵するモレイラ・サーレス財団のセレクトとありましたが、その他の写真も機会があればぜひ見たいです。

 

大原治雄写真展 ―ブラジルの光、家族の風景

ブラジルの大地と光、ささやかで、愛おしい家族の風景鍬を手に持ち、カメラを肩にかけて・・・

ブラジルの移民、大原治雄の日本初の展覧会

 

2016年4月9日(土)~6月12日(日)会期中無休 

■開館時間:9:00~17:00(入場は16:30まで) 

*初日は10:00からの開展式終了後

■観覧料:一般前売720円・一般900円・大学生600円・高校生以下は無料 

 

2016年5月1日 追記 

「大原治雄写真展」会場の最後には、孫であるサウロ・ハルオ・オオハラ氏による晩年の大原治雄の写真がありました。その写真が印象的だったので、サウロ・ハルオ・オオハラ氏の写真を観てみたい、と思っていたら、なんと、6月に高知で写真展が開催されるとのこと。楽しみです。

 

Trefonds サウロ・ハルオ・オオハラ写真展

いの町(旧吾川郡三瀬村)からブラジルに渡った大原治雄の孫で、写真家のサウロ氏の写真展。ブラジル在住のサウロ氏が来高し、初めて祖父のルーツを訪ねます。移民三世の彼に、祖父の故郷はどのように映るのでしょうか。撮りおろしの写真も、いの町で生まれた「土佐白金紙」(プラチナプリント紙)にプリントし、展示します。

 

会期 平成28年6月1日~6月19日 9:00〜17:00(入場は30分前まで)

料金 入場料(一般500円)で観覧いただけます。

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