40代社会人大学院生、博士を目指す。

岡山を拠点とする年齢的にも経済的にも余裕のない社会人が、少しでも研究実績を積み上げようとあがいています。

転機は、実は40歳前後にも訪れる。「翼ふたたび」

先日、 TLで流れてきた燃え殻 (@Pirate_Radio_) さんのツイートです。

 

ツイートの内容とは少しずれるかもしれませんが、周囲を見渡すと、40歳前後というのは転職も含めて人生の転機なのでは、と思います。世間では、もっと若い世代、たとえば30歳前後が転機として広く認知されているように思いますが。

 

総合商社を退職

ある総合商社に勤めていた友人は、大きな事業を任されて世界中を飛び回っていましたが、管理職としての業務が増えてくるに従い、とまどいを感じていたようで、つい先日、商社を退職しました。東京を離れ、とある地方で新たなビジネスを起こすそうです。

 

カフェ兼雑貨屋をオープン

子どもがいれば、小さな頃はとにかく手がかかります。24時間は子ども優先の時間配分になります。ところが、子どもがある程度成長すると、それまで子どもに費やしていた時間を自分に費やすことも可能になります。

そのタイミングで、ある友人は会社を辞めて小さなカフェ兼雑貨屋をオープンさせました。勤めていても準備にまとまった時間を使えるようになったからと言います。子育て中に時間の使い方が上手になったこともあるのでしょう(ならざるを得ません)。

 

入院をきっかけに夢を叶える

ジェラート屋を始めた夫婦は、それまでまったく大きな病気になったことのない妻が40歳で長期入院したことがきっかけになったそうです。

20代の頃、永遠に続くものだと思っていた気力と体力に、30代で衰えを感じ始めますがその現実はなかなか受け入れられません。ところが、この夫婦のように病気や入院などで可視化されると現実を受け入れられるのでしょう。夫婦は元気なうちに夢を叶えたいと思ったそうです。

 

転機の背景

大きな組織にいれば管理職で以後の会社人生を過ごすことに戸惑い、子どもに手がかからなくなれば時間を自分に振り分けることができ、気力体力の衰えに気づいてそれらを維持できるうちに新たなステージに立とうとする―

40歳の転機にはこういった背景があるように思います。石田衣良氏の小説タイトルにあるように、まさに「翼ふたたび」です。

 

(何年も前にこの小説を読んだ時には、同じ著者の『4TEEN』との対比を念頭に置きながら中年の悲哀とかすかな光明を見ただけでしたが、今読むとリアリティを感じるのでしょう。こんなエントリを書いたので、近いうちに読みなおしてみます)