独り身の40代、大学院進学と博士を目指す。

岡山を拠点とする年齢的にも経済的にも余裕のない社会人が、少しでも研究実績を積み上げようとあがいています。

強烈な刺激を受けるインスタレーション「志賀理江子 ブラインドデート」@丸亀市猪熊弦一郎現代美術館

梅雨はまだ明けず、しかし予報と違って晴れ間が少しのぞいていた朝、思い立って展覧会を観に行くことにした。 香川にある丸亀市猪熊弦一郎現代美術館(MIMOCA)で開催中の「志賀理江子 ブラインドデート」である。

 

駅ほぼ直結、谷口吉生設計の美術館

岡山から電車で約1時間、JR丸亀駅に降り立つとすぐ目の前に美術館はある。現代美術館が駅直結(ほぼ)の地方都市なんてそうそうないだろう。

美術館の設計は谷口吉生。直線の美しさを随所で感じることができる。

建築について|美術館について|MIMOCA 丸亀市猪熊弦一郎現代美術館

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強烈な刺激を受けるインスタレーション

さて、「志賀理江子 ブラインドデート」である。

受付で一般950円のチケットを購入して3階の会場へ。白い布をくぐると暗い室内でのインスタレーションが。ネタバレになるので詳細は書かないが、次々と視覚や聴覚に訴えかけられる展示である。サイトやフライヤー(フライヤーは公立館とは思えないスタイル)に掲載されている写真からの想像を軽々と超えている。

さらに、暗い部屋を出た白く明るい小さなスペースには壁にびっしりとテキストが書かれている。「亡霊」(だったかな?)では子どもや写真を通して「イメージ」を問い、「現実」では理想の傍らで日々の生活を重視する人たちを取り上げ、「歌」では戦争体験者にとっての軍歌から物事の多面的な見方を示唆する。

インスタレーションのメインは写真を中心とした暗い部屋であるのは間違いないが、私はこの明るいスペースでの展示がより心に突き刺さった。手元に置いて何度も読み返したいテキストなのである。もちろん、撮影はできないので今は記憶で書いているが、書いているうちに記憶があやふやなところもわかってきたので、これを読みたいがためにもう一度丸亀に足を運ぶつもりだ。しっかりと記憶するために。

 

今回の展覧会は巡回する予定はなく、MIMOCAだけで開催とのこと。

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写真を通して自身と社会が交差する接点に生じる「イメージ」の探求を続ける志賀理江子(1980-)。本展では、2009年にバンコクの恋人たちを撮影したシリーズ「ブラインドデート」を始まりとして、「弔い」「人間の始まり」「大きな資本」「死」などをめぐる考察と物語が綴られていきます。出品作品は、写真プリントの他に約20台のスライドプロジェクターによってインスタレーションを構成。会場に置かれたプロジェクターの点滅は、生、暗闇と光、この世界に相反しながら同時に存在するものごとの隠喩でもあります。私たちの肉眼で見えぬものは何か。その領域をこそ写し出す写真というメディアに懸ける志賀は、出来うる限りの正直さで社会をまなざしながら、人間の生から離れない写真の空間を立ち上げます。

 

会期:2017年6月10日(土)-9月3日(日) *会期中無休

開館時間:10:00-18:00(入館は17:30まで)

観覧料:一般950円

*8月19日(土)、20日(日)は観覧無料

志賀理江子 ブラインドデート|企画展|MIMOCA 丸亀市猪熊弦一郎現代美術館

 

併設カフェで食べるたっぷり野菜のライスグラタン

見終えると13:00を過ぎて空腹だったので美術館併設のカフェMIMOCAをのぞいてみた。やや高めの値段に躊躇し、その直後、いつも値段を見て入るのを止めていることを思い出した。これではいつまでも入ることはないし丸亀まで来てそれももったいない、と今回は値段を考慮せずに入店することにした。

結論から言えば入ってよかった。雰囲気がとてもいい。この空間で過ごすことには意味がある。

なお、食べたのは、たっぷり野菜のライスグラタンとコーヒー(1,050円+税)。ライスの上にはチーズとともにトマト、パプリカ、オクラ、ズッキーニといった夏らしい野菜がびっしり。ライスはトマト味でさっぱり。このライスグラタン、次回も食べること間違いなし。

美術館におけるカフェとは、美術館そのものへの印象を左右する重要要素だと思う。今回、MIMOCAへの印象はもちろん上がった。これまでカフェを利用しなかったことを素直に謝りたい。

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