郵便受けの中に横たわる薄い封筒は見たくなかった。
封筒の中身はA4の紙1枚。科研費(奨励研究)の不採択通知である。採択されていれば申請完形の書類の束が入っているため、封筒の厚さで採否が分ってしまう。
昨年の12月、滞在中の東京のホテルで夜中に書き上げて持参した申請書。昨年も近いテーマでの不採択だったため、申請の内容は相当にブラッシュアップした。自信があっただけに今日の落ち込みは激しく、夕食後しばらく何も考えることができなかった。
研究の助成を受けることができないのはもちろん残念だが、それ以上に現在取り組んでいる研究テーマが認められないことが悔しい。
科研費の不採択や論文のリジェクトが続くと、さすがに仕事の傍らで研究を続けることに挫けそうになる。情けない。