40代社会人大学院生、博士を目指す。

岡山を拠点とする年齢的にも経済的にも余裕のない社会人が、少しでも研究実績を積み上げようとあがいています。

4月から大学院に通うことを決めた40代の友人。決断までの最大の障壁は成功してる今の事業だった。

先週、同年代の友人Kと夕食を共にした。彼が院試に合格したことを祝うささやかな祝宴である。

 

Kは芸大を卒業後、各地を転々としながらアーティストとしての活動を続けてきた。数年前、岡山県内のある地方に移住し、現在はひとりでカフェを営み、同時に作品も制作している。

その彼が、とある芸大に勤める作家兼教員に大学院(修士課程)への入学を勧められたのが昨年の春。作家としてのスキルを理論的な面からをブラッシュアップさせたいと考えていた彼にとって新たな選択肢が見えたのだろう。それから実際に大学を見学するなどして大学院へ通うことを真剣に考えることになった。が、年末の院試までの期間、相当に悩んだらしい。

結果的には院試に合格し、4月からは大学院に通うことになった。大学に通える東京都内に移り住むことになる。

 

Kが大学院へ進学することをためらった最大の障壁は、現在営むカフェであったという。カフェの営業は軌道に乗っており、当初の予定以上に利益も出ている。2年間通学して生活するだけの貯金はあるものの、順調な事業を手放すのに相当な勇気が必要なのは容易に想像できる。

それでも大学院に通うことを決断したKに敬意を表したい。思うように研究を進められていない私自身にとっても、彼の決断と行動は刺激になる。