前日、下北沢での仕事を終えてそのまま東京に宿泊。朝の打ち合わせを終えて、午後からのプレゼンまで少し時間があったので、国立新美術館に行くことにした。
目的はスタートして間もない「ミュシャ展」。プラハにあるスラヴ叙事詩が日本に来るとのことで、昨年から話題になっていた展覧会である。この機会を逃すとスラヴ叙事詩は見られないかもしれない、と思って千代田線のホームに向かう。
乃木坂の駅から直結の階段を上ってチケット売り場に並ぶが、平日の11:00ということもあってか数分待っただけでチケットを購入できた。
この日は朝から快晴で、外を歩いていても自然と足取りは軽くなる。 ガラス張りの新美術館には春の光が降り注ぎ、美術館の中をほどよい暖かさと明るさで満たしていた。
「ミュシャ展」は2階の展示室。展示室にも並ばずに入れる。
展示室に入ってすぐにスラヴ叙事詩が高い壁にずらりと並んでいるのが目に入る。
実際に目の前にすると想像以上の大きさで、作品と少し距離を置かなければ全体を鑑賞することができない。展示室内にはそれなりに人がいたものの、こうした事情により、スラヴ叙事詩20点の鑑賞はさほど混雑が気にならなかった。スラヴ叙事詩より後のコーナーの小さな作品を鑑賞するほうがよほど大変。
これだけ大きな作品なので、じっくり観察しようと思えばオペラグラスや単眼鏡は必須。この日、単眼鏡を持っていなかったことを少し悔やんだ。
なお、スラヴ叙事詩5点については撮影可能となっている。もちろん大多数の人はここで撮影。私は美術館や博物館での撮影については賛成の立場だが(条件が許せば)、土日や展覧会終盤の混雑期に「ミュシャ展」の撮影可コーナーがどういう影響を与えるのか興味はある。確実に多くの人が来館する展覧会での一部撮影可、というのは試みとして今後のいい材料になるだろう。
展示室を出たところに設けられているショップのレジは長い行列で、図録を買う予定だったが時間もないので諦めた(Amazonで注文した)。
カフェの限定メニューにも惹かれたが、こちらも昼食時で待ちが生じていたので断念。
展覧会の鑑賞を終えても、新美術館にはまだ楽しみがある。建物の周りの散策である。この日のような天気だとなおさら。この美術館には青空と太陽が似合う。
午後からのプレゼンにはいい状態で臨むことができ、結果もついてきた。新美術館で過ごした2時間のおかげだ。